
先日ご紹介した「Hyper-V Server 2012R2にWindows10から接続する方法」の続き。無償の「Hyper-V Server 2012R2」でレプリケーション「Hyper-V レプリカ」の設定作業を、メモがてら参考程度にまとめたいと思います。尚、引き続きWORKGROUPの場合の設定です。
「Windows SDK」 のダウンロードとファイルのコピー
証明書の作成に「makecert.exe」を使います。スタンドアロンのSDKをダウンロード、インストールしてその中から「makecert.exe」をサーバーにコピーして使います。
https://developer.microsoft.com/ja-jp/windows/downloads/windows-10-sdk
インストールされたフォルダの中から「makecert.exe」を探します。今回、インストールした端末が前回に引き続き、「Windows 10 Pro(32bit)」だったので「C:\Program Files\Windows Kits\10\bin\x64」内にありました。Hyper-V Serverは64bitなのでx64の方をコピーします。
今回は各サーバーのC直下に「mps」というフォルダを作成し、そこにコピーしました。
前回、ファイアーウォールの設定を行っているので、インストールした端末から「\\<プライマリサーバー名>\c$\mps」、「\\<レプリカサーバー名>\c$\mps」でアクセスし、コピーしました。
証明書の作成とインポート
それぞれのサーバーで証明書を作成、出来上がったものをコピーし、それぞれのサーバーで取り込みます。
まずは、プライマリサーバーにRDP接続。以下のコマンドを実行します。
makecert -pe -n "CN=PrimaryTestRootCA" -ss root -sr LocalMachine -sky signature -r "PrimaryTestRootCA.cer" makecert -pe -n "CN=<プライマリサーバー名>" -ss my -sr LocalMachine -sky exchange -eku 1.3.6.1.5.5.7.3.1,1.3.6.1.5.5.7.3.2 -in "PrimaryTestRootCA" -is root -ir LocalMachine -sp "Microsoft RSA SChannel Cryptographic Provider" -sy 12 PrimaryTestCert.cer
次に、レプリカサーバーにRDP接続し、以下のコマンドを実行します。
makecert -pe -n "CN=ReplicaTestRootCA" -ss root -sr LocalMachine -sky signature -r "ReplicaTestRootCA.cer" makecert -pe -n "CN=<レプリカサーバー名>" -ss my -sr LocalMachine -sky exchange -eku 1.3.6.1.5.5.7.3.1,1.3.6.1.5.5.7.3.2 -in "ReplicaTestRootCA" -is root -ir LocalMachine -sp "Microsoft RSA SChannel Cryptographic Provider" -sy 12 ReplicaTest.cer
レプリカサーバーで生成された「ReplicaTestRootCA.cer」をプライマリサーバーにコピー。プライマリサーバーにRDP接続して、以下のコマンドを実行します。
certutil -addstore -f Root "ReplicaTestRootCA.cer"
プライマリサーバーで生成された「PrimaryTestRootCA.cer」をレプリカサーバーにコピー。レプリカサーバーにRDP接続して、以下のコマンドを実行します。
certutil -addstore -f Root "PrimaryTestRootCA.cer"
最後に、証明書の失効確認を無効にするため、両方のサーバーで以下のコマンドを実行します。
reg add "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Virtualization\Replication" /v DisableCertRevocationCheck /d 1 /t REG_DWORD /f
各サーバーの設定
「Hyper-V マネージャー」を使い、各設定を行っていきます。
まず、「Hyper-V マネージャー」でレプリカサーバーを選択。右クリックして「Hyper-V の設定」から「レプリケーションの構成」を選択。「レプリカサーバー」としてこのコンピューターを有効にする」にチェックを入れます。今回は証明書を使うので、「証明書ベースの認証を使用する(HTTPS)」にチェックを入れ、作成した証明書を選択します。
プライマリーサーバーの仮想マシンを右クリックし、「レプリケーションを有効にする」を選択します。レプリカサーバーの名前を入力し、「次へ」をクリックします。
作成した証明書を選択して「次へ」をクリックします。
その他の設定も適宜設定行い、最後に「完了」をクリックします。
以上で、設定作業は完了です。
ドメイン環境の方が、手間はかかりませんが、導入する環境に「Active Directory」がない場合や、ドメインに参加させたくないケースも多いともいます。近々、「Hyper-V server 2016」がリリースされると思うので、またあれこれ仕様や設定方法が変わると思いますが、参考までに。
自己紹介
インディーズでミュージシャンをやっていたのですがいつのまにか…
とある企業でショップのアルバイトスタッフから正社員、支店長を経てシステム部門に異動するという、開発担当としては変わった経緯を持っている方だと思います。
「Excel VBA」からスタートして、Yamaha RTX シリーズで VPN環境構築、Hyper-V環境構築、Windowsアプリ開発などを経験した後、「 WordPress 」に出会い、どっぷりハマっています。
現在勤めているETBS合同会社では、「 WordPress 」を活用したWEBサイト、業務用WEBアプリケーション開発を中心に、記事の執筆代行や掲載に必要な情報のリサーチ、映像のテロップ入れや切りはりなどの簡単な動画編集なども、まとめて行なっています。
現在、代表兼二児のパパ。子育てを通じて、こどもたちにもプログラミングの楽しさに触れてほしいと思うようになり、「 こどもICTかつしか教室 」を開講中。最近は童心に帰り、簡単なゲーム制作なんかも楽しんでいます(^_^)。
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